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よっしーのお手伝い日記(1)

前田ビデオ工房、子供ミュージカル

前田さんとは、仕事以外では 2年に1回ほど会うけど、前田さんの仕事は初めてだ。ミュージカルの撮影も、自分にとっては初めてのこと。
前田さんのスタイルは、1人ひとりに1台のカメラを担当してもらい、センター・上手(かみて)・下手(しもて)の3人で撮影すると聞いている。

同じ演目をずっと見ることになるので、内容は 全部憶えていると言っていた。
自分のこれまでの撮影は、リハーサルを見るものもあるが、内容的にはぶっつけ本番みたいなもの。内容を憶えて先回りしないといけないのか。

2018年3月9日 船橋市(打ち合わせ)

過去の映像を見ながら、各カメラの役割をチェック。今回、私は引き(センター)の映像担当だ。
スタートはステージ全体を映し、始まれば、緩いフルショットまで寄る。グループの場合は、緩いグループショットになる。その繰り返し。各演目のスタートとエンドが主である。
作業的には単純かもしれないが、ズーム、パン・チルト、右手の操作を全てゆっくりとスムーズにする必要がある。私の担当の映像では、全部、パン棒+ズーミングが含まれる。しかも、一番目立つ部分で。
これができなければ、パッケージとしてダメってことだ。3時間が5公演。なかなか厳しい仕事になりそうだ。

2018年4月6日 下北沢(リハーサル、夜の部 本番)

観客数200人程度のホール。
カメラ設定は、前回の打ち合わせで聞いているので、その通りに。
音声もチェック。私のカメラの引きの映像に、もらった音を収録する。予備のために、ICレコーダを設置し、もらった音のバックアップとエアの音を兼ねる。
前田さんは、各カメラの映像をチェックしていた。普段はリハーサルの後に、モニターで各カメラの映像を流してチェックするそうだ。
今回は別の現場の撮影があるということで、前田さんは途中で退席することになる。ビズネット会員の脇田さんが下手のカメラ、もう一人の応援の方が上手のカメラを担当する。

リハーサルでは、ひたすらズームとパン棒の練習をした。
演者は、本番と同じことをしている。そういえば、本番と同じことをするリハーサルって、あまり経験がないかも。私が撮影した中のリハーサルでは、重要な演目だけをやったり、ポイントだけをチェックするってことも多い。また、本番で急に変わる場合もあるし。だから、本番と同じことをやってくれるのは とてもありがたい。

ホールのライトを消すと、真っ暗に。これは失念していた。前田さんからペンライトを借りる。

夜の部、本番。リハーサルの時から暑かったが、さらに会場の温度が上がって、ものすごく暑い。私の場所はお客さんも入ってこないし、動けるスペースがあるので、いくぶん楽だが、客席の中に設置している上手・下手のカメラは大変だろう。
緊張は高まってくるが、本番が始まってしまえば、やるしかないと割り切る。いつもと同じだ。まずは最初のズームを失敗しないように祈る。

この日の終了間際、前田さんと合流。今日は、時間が遅いので、ビジネスホテルを借りる。都心は高い。1万円でも泊まれなさそうだったので、小田急線で30分ほど行った町田駅に。6,000円だった。

2018年4月7日 下北沢(昼の部、夜の部 本番)

24時間やっているディスカウントストアで、ペンライトを買う。できるだけ、弱いライトのものを選ぶ。

演目は、ダブルキャストだ。昼の部Aチーム、夜の部Bチーム。セリフや、やっていることは同じなのだが、動きや間が違う。

昨日もだが、昼食・夜食が出る。休憩中は、3人でずっとビデオや撮影の話だ。いろんな人の話は参考になる。

今日も前田さんは朝から別の現場。夜の部の途中で、前田さんと合流。
終了時間は昨日よりも30分早いので、自宅、山武市へ戻る。東京駅から高速バスで1時間半。使わなかった機材も、一緒に持って帰る。

2018年4月8日 下北沢(昼の部、夜の部 本番)

今日は前田さんが朝からいる。上手カメラ 脇田さん、下手カメラ 前田さんだ。
撮影時には、自分は液晶画面を確認する(70%ゼブラを使用)が、前田さんはファインダーを覗き、脇田さんはモニターをつないで少し大きな画面で見ている。ちなみに昨日のビデオカメラマンは液晶画面だったが、普段はスイッチャーを使っているという。本当に人それぞれだ。自分は、液晶も自分の目もあまり当てにしてないので、明るさはゼブラで調整するのだが、どうも少数派らしい。

設定等は、昨日・一昨日と同じ。
明るさに関して、明るい→暗い に変化させると何ともカッコ悪いとのことで、暗め→明るく にしてくれとの注文があった。そっちの方が間違いがないのだろう。

昼の部の第二部。痛恨のミス。
スタートは、だいたい真っ暗からなので、三脚にテープを貼り、目印としている。しかし、ペンライトを点け忘れ、目印がわからない。慌てた様(さま)が映像に出てしまった。それまで順調に来ていただけに、つらい。早く気を取り直さなくては。

昼食を食べながら、素直に謝る。なかなか完璧には いかないよ、と言ってもらえて ありがたかった。自分の中での大きなミスは、とりあえず この1回だけ。時間にすれば2秒くらいだろうけど、残念さが拭えない。

20時30分、撤収。私と前田さんは電車。脇田さんは車で来ていた。
自分は機材をキャリーに積んで運ぶが、前田さんはその振動を嫌って、ビデオカメラ・三脚を手で運んでいた。自分も以前はそうしていたが、体力の残りを優先してしまう。